小さな楯のような背中の美女

2011.03.31

妊娠中、おなかがせり出てくるにつれ、外股歩きになった経験がある。体型で姿勢が変わったのである。逆に同じ姿勢ばかりしていると、そういう体型になってしまうことがある。毎日、ワープロやパソコンに向かうこと二十年。気がつくと私は猫背気味になっていた。背中を反らすと背骨が痛い。これはいかんと、このところ気が向くと椅子を利用して伸びをしている。なぜ急にこんなことを始めたかというと、母が脳出血で倒れ半身不随になったことが関係している。母は右脳をやられたので、動かなくなったのは左半身だが、七十一という年のせいもあるのだろう。一か月ベッドで過ごしていたら、右の足まで一定以上は曲がらなくなった。リハビリで少しずつ動くようになり、いまではどうにかひとりで座れるようになってきている。「体型で姿勢は変わり、姿勢で体型は変わるのだなあ」とつくづく思った。戦後、日本人のスタイルが良くなったのは、食生活の向上のほか、椅子の暮らしになったからだといわれるのも、まさに「姿勢が体型を変えた」好例。そう考えると、痩せているのに、ポコリと下腹が出ていたりするのも、ひとつにはいつもうつむき加減の猫背の体勢で座っているからなのかも。薬剤師の友人などは、そういう姿勢を続けていると、内臓にも悪影響が出ることもあると脅かしてくれる。
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