モテる女がいる一方で、モテない女がいる。六条院に住む女たちはいずれも光源氏の妻や恋人となったほどの人なので、「モテない」とは言い難いが、結婚後、いっこうに夫に性愛の対象とされない妻たちは、どんな色で表されているのだろう。聡明なブス妻の花散里は光源氏に青色の着物を贈られる。青は孤独や誠実を表し、精神安定剤的働きがある。夫に女として見てもらえぬ彼女の心情と立場、彼女に子女の管理を任せた光源氏の信頼感を象徴しよう。また暖色系の部屋だとそこにいる時間が長く感じられ、寒色系だと短く感じられるというから、光源氏にしてみれば、会うのもおっくうな花散里には、時間が短く感じられる青を無意識に選んだといったら、邪推が過ぎようか。いずれにしても、青は「モテない色」の部類だろう。
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