接合の不良施工が発生原因は圧接工の賃金体系

2012.01.23

本来あってはならない接合の不良施工が発生し、現実に鉄筋が圧接部で破断されてしまった。何故こんなことが起こってしまうのか?原因のひとつは、圧接工の賃金体系である。通常、圧接工の手間は一本幾らというように出来高に応じて支払われる。短時間により多くの鉄筋を圧接すれば、それだけ時間に換算して賃金は高くなるというわけである。圧接工にすれば一分でもいく圧接を終えて、次の一本に取り掛かりたい。そのため、とくに外気温の低い冬などは、バーナーで十分に鉄筋を加熱して加圧しなければならないのに、中まで溶け込まない状態のまま加圧して、サッサと作業を終えてしまう、結果、ときには鉄筋の断面がきれいに残ったままという問題外の融合不良までが現実に発生している。

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さらに、それを検査する試験の場面でも誤魔化しが発生する。圧接の施工監理は通常、圧接した鉄筋をランダムに抜き取り、それをテストピースとして公的な試験機関に提出し、引っ張り試験を実施して規定どおりの強度があるかどうかをチェックする。ところが、ここでもインチキが発生したのである。その事件で、一部マスコミは「圧接の試験結果そのものの信頼性が問われる」と警鐘を鳴らした。悪質な業者は、工事現場からテストピースを抜き取らず、あらかじめ用意しておいた精度の高いテスト用ピースを試験場に提出していた、というのである。そうした業者が建てたビルの鉄筋の品質がどうであるかは言わずもがなである。